コラム:国連、世界の平均気温は今世紀末までに最大3.1度上昇の見通し—温暖化対策の緊急性がさらに増す
2024/10/25

2024年11月に開催される国連気候変動対策会議「COP29」を前に、国連は深刻な気候変動に関する最新の見通しを発表しました。
UNEP(国連環境計画)の報告書によれば、世界の平均気温はこのままの状況が続けば今世紀末までに最大3.1度上昇する可能性があります。この予測は、温室効果ガスの排出増加が主な要因として挙げられています。
世界の温室効果ガス排出量は過去最高に
UNEPの分析によると、2023年の世界の温室効果ガス排出量は過去最高の571億トンに達し、前年度比で1.3%増加しました。
地域別に見ると、EUは7.5%、アメリカは1.4%の削減を実現した一方、中国は5.2%、インドは6.1%の増加を示しています。これらの排出量の増加により、産業革命前に比べ、今世紀末までに気温が2.6度から3.1度上昇する見込みが立っています。
パリ協定の目標達成に向けた厳しい現実
国連は、パリ協定に基づき、気温上昇を1.5度以内に抑えるという国際目標を達成するためには、2030年までに温室効果ガス排出量を2019年比で42%削減する必要があると強調しています。
これは、かつてない規模の対策が世界的に必要とされていることを示しています。
「COP29」はより野心的な目標設定の場に
各国は、2025年までに温室効果ガスの削減目標を見直し、さらに2035年までの新たな削減計画を提出することが求められています。
UNEPは、来月開催される「COP29」をこの目標に向けた重要な機会と位置づけ、さらなる野心的な目標設定を呼びかけています。
国連事務総長グテーレス氏「これ以上の遅れは許されない」
国連のグテーレス事務総長は報告書の発表に合わせてビデオメッセージを公開し、温室効果ガスの排出量増加と激化する気象災害との直接的な関連性を強調しました。「私たちは気候変動という火遊びをしており、もはや時間稼ぎはできない」と述べ、気候危機への迅速な行動を強く訴えました。
このような国連の報告書は、気候変動への対策を求める声がますます高まる中、今後の国際的な議論において重要な指針となるでしょう。今後の「COP29」での議論に注目が集まります。
[参考]
NHK:国連 “世界の平均気温 今世紀末までに最大3.1度上昇”
NHK:国連 “世界の平均気温 今世紀末までに最大3.1度上昇”